BCPコラム一覧
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首都直下地震の減災目標「半減」へ。閣議決定から考える、これからのオフィスに必要な「通信のフェーズフリー」
投稿日:2026.06.15
先日、政府は発生が迫っているとされる首都直下地震の被害想定見直しを受け、新たな減災目標などを定めた基本計画を閣議決定しました。最悪の場合に死者1万8千人、全壊・焼失建物40万棟とされる甚大な被害について、今後10年間で「半減以上」を目指すという、非常に強い危機感を持った国の方針です。 この基本計画の中では、耐震化率の向上や2地域居住の推進などと並び、具体的な火災対策として「感震ブレーカー」の設置率を高める方針が打ち出されています。 感震ブレーカーは、地震の揺れを感知して自動で電気を遮断し、通電火災を防ぐ器具です。これは防災士の視点からも非常に優れた対策であり、同時に今注目されている「フェーズフリー(Phase Free)」の代表例でもあります。 目次 Toggle 日常と非常時の境界をなくす「フェーズフリー」なぜ、オフィスのBCPは「眠らせる」と失敗するのか?通信のフェーズフリー化:平時は「オフィスの安定」、有事は「命綱」まとめ:防災を「コスト」から「日常の価値」へオフィスに、毎日使える確実な安心を。 日常と非常時の境界をなくす「フェーズフリー」 フェーズフリーとは、従来の「もしもの時のために、普段は使わない特別なものを準備しておく」という防災ではなく、「普段の暮らし(日常時)で便利に使っているものが、そのまま災害(非常時)にも役立つ」という、境界線のない新しい防災のあり方です。 感震ブレーカーも、普段は「電気の安全な使用」を見守る設備でありながら、有事には「火災を防ぐ命綱」へと自動で役割を変えます。日常のインフラの中に、最初から非常時の備えが溶け込んでいるのです。 実はこの「日常と非常時を分けない」というフェーズフリーの考え方、オフィスの通信BCP(事業継続計画)対策にこそ、絶対に今すぐ取り入れるべき視点なのです。 なぜ、オフィスのBCPは「眠らせる」と失敗するのか? 多くの企業の総務・リスク管理担当者様は、真面目にBCP対策を行っています。 「災害時のために、専用の通信機器やバックアップ回線、Wi-Fiルーターを契約して、社内の金庫(備蓄倉庫)に保管してある」という会社も多いでしょう。 しかし、この「非常時専用として眠らせておく対策」には、以下のような大きなリスクが潜んでいます。 有事の際、誰も使い方が分からない: 数年前に契約して以来、誰も触っていない端末を、大災害のパニックの中で全員が迷わず設置し、設定できるでしょうか。 いざという時に動かない: いざ金庫から出したらバッテリーが放電して切れていた、契約プランの更新を忘れていて繋がらなかった、という「メンテナンス漏れ」が起きやすい。 「有事のためだけにコストを払い、普段は引き出しの奥に眠らせておく」という従来の通信BCPは、管理の手間がかかる上に、本番で機能しないリスクが高いのです。 通信のフェーズフリー化:平時は「オフィスの安定」、有事は「命綱」 そこで提案したいのが、平時利用の回線の「フェーズフリー化」です。感震ブレーカーが電気のインフラに安心を組み込むように、「オフィスの日常業務で毎日便利に使っているWi-Fi(通信環境)に、最初からBCP対策を組み込んでおく」という状態を作ることです。 据え置き型の通信BCPデバイスなら、以下のようなスマートな運用が可能になります。 平時の使い方: メインの光回線に万が一のことがあったときのための「社内サブ回線」や、店舗の「POSレジ・キャッシュレス決済専用の安定回線」として、日常業務で毎日アクティブに稼働させておく。 非常時の使い方: 首都直下地震などの大災害や局地的な大雨で特定の通信キャリアで大規模な通信障害が起きたりした瞬間、そのまま「ドコモ・au・ソフトバンクの生きている回線」へ自動で切り替わり、何事もなかったかのようにオフィスのネット環境や安否確認システムを維持する。 これなら、平時から社内で常に電波が飛んでいて使い慣れているため、有事のパニック時にも慌てる必要が一切ありません。日常のビジネスの安定性を高めるためのインフラが、そのまま自動的に「災害への最強の備え」になっている。これこそが、現代企業が目指すべきスマートなリスクマネジメントです。 まとめ:防災を「コスト」から「日常の価値」へ 国の基本計画がアップデートされた今、企業の防災もまたアップデートが必要です。フェーズフリーの最大のメリットは、防災を「普段は使わない無駄なコスト」ではなく、「日常を支える価値」に変えられる点にあります。 「もしも」の時に本当に動くBCPを作るために。 自社の情報インフラがいま、「非常時専用の眠れるお荷物」になっていないか、それとも感震ブレーカーのように「日常と非常時をシームレスに繋ぐフェーズフリーな相棒」になっているか、一度見直してみてはいかがでしょうか。 オフィスに、毎日使える確実な安心を。 当社の据え置き型BCP通信サービス「スカイベリーpro」は、まさに通信のフェーズフリーを体現した製品です。 平時はオフィスのネットワークのバックアップや、店舗の決済用回線として日常業務を裏から支え、有事にはドコモ・au・ソフトバンクの3キャリア自動切替で、どこの回線がダウンしても「止まらないオフィス環境」に貢献します。 政府の減災目標「半減」に向けた、オフィスにおける情報インフラの具体的な一手として、日常の安心と非常時のレジリエンス(復旧力)を両立しませんか? 日常も非常時もオフィスを支える。フェーズフリーな通信BCP「スカイベリーpro」の詳細はこちら
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BCP(事業継続計画)とは?防災計画との違いや策定の4ステップ、盲点になりがちな対策を防災士が解説
投稿日:2026.06.11
近年、激甚化する自然災害や、予期せぬシステム障害、サプライチェーンの分断など、企業の存続を揺るがすリスクが多様化しています。そうした中で、多くの企業で導入が進んでいるのが「BCP(事業継続計画)」です。 「言葉は知っているけれど、具体的に何から始めればいいのか分からない」 「社内の防災計画があるから、それで十分なのでは?」 そう考えている経営者や総務担当者の方に向けて、今回は防災士の視点から、BCPの基本的な概念や策定のステップ、そして多くの企業が見落としがちな「盲点」について分かりやすく解説します。 目次 Toggle そもそもBCPとは?「防災計画」との決定的な違い BCP策定の基本「4つのステップ」 BCPの現場で今、最も見落とされがちな「盲点」 まとめ:事業を止めないための「通信の自衛」をBCPの生命線、マルチキャリアで強固に そもそもBCPとは?「防災計画」との決定的な違い BCPとは「Business Continuity Plan(事業継続計画)」の略称です。大地震などの災害や、テロ、感染症の流行、大規模な通信障害といった緊急事態が発生した際に、「重要業務を中断させない」、あるいは「中断しても許容期間内に迅速に復旧させる」ための戦略や手順をまとめた計画を指します。 ここでよく混同されるのが「防災計画(防災対策)」です。この2つには明確な目的の違いがあります。 防災対策: 人命救助や拠点の建物・設備の「被害を最小限に抑えること」が目的(=守り) BCP対策: 被害を受けたことを前提として、「いかにして事業(ビジネス)を継続するか」が目的(=攻めの自衛) どれだけ頑丈な備蓄倉庫を作って命を守れても、会社としての業務が1ヶ月止まってしまっては、経営破綻の危機に瀕してしまいます。だからこそ、防災計画とセットでBCPが必要になるのです。 BCP策定の基本「4つのステップ」 BCPを策定する際は、一般的に以下の4つのステップに沿って進めます。 中核ビジネスの特定: 災害時に「絶対に止めてはいけない、最優先で復旧すべき業務」を絞り込む。 リスク(脅威)の評価: 地震、水害、感染症、サイバー攻撃など、自社に影響を与えるリスクを洗い出す。 経営資源の代替案検討: 人、モノ、金、情報(システム)が使えなくなった場合のバックアップ手段を確保する。 計画の文書化と周知・訓練: 机上の空論にせず、有事に社員が動けるようマニュアル化し、定期的に訓練(訓練)を行う。 BCPの現場で今、最も見落とされがちな「盲点」 国や自治体もガイドラインを出し、企業のBCP策定を後押ししていますが、せっかく作った計画が「計画倒れ」になってしまうケースが後を絶ちません。その最大の原因が「情報インフラ(通信)の過信」です。 多くのBCPでは、災害時のステップとして「社員の安否を確認する」「サテライトオフィスへ業務を切り替える」「クラウド上のデータを確認する」といったフローが美しく描かれています。 しかし、これらのフローはすべて「インターネットが繋がっていること」が大前提です。 近年頻発している局地的な豪雨や台風による停電、あるいは通信キャリア側の大規模なシステム障害によって、もし通信が完全に途絶してしまったらどうでしょうか。 安否確認システムは動かず、クラウドへのアクセスもできず、経営陣からの指示も現場に届かない。つまり、通信インフラのバックアップ(冗長化)がないBCPは、有事の瞬間にすべて崩壊してしまうリスクを孕んでいるのです。 まとめ:事業を止めないための「通信の自衛」を BCPとは、決して書類を作って満足するためのものではありません。有事の混乱の中で、いかに「いつもの業務」を継続できるかというリアリティこそが命です。 現代のビジネスにおいて、通信は電気や水と同じ、いやそれ以上に重要なライフラインです。特定の回線がダウンしても、別の回線へ自動で切り替わるような「マルチキャリア冗長化」を平時から組み込んでおくこと。それこそが、企業のBCPを「机上の空論」から「生きた武器」へと変える、最も重要で実効性の高い一歩となります。 BCPの生命線、マルチキャリアで強固に 当社が提供する「スカイベリーpro」は、ドコモ・au・ソフトバンクの3キャリアに1台で対応するBCP特化型通信サービスです。 オフィスや現場の「通信の遮断リスク」をなくし、どのような緊急事態下でも事業継続を可能にする強固なインフラ作りをサポートします。 企業のBCP対策に不可欠な通信冗長化。「スカイベリーpro」の詳細はこちら
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台風6号と気象庁の新基準。情報に迷わないための「防災アップデート」
投稿日:2026.06.04
昨日、台風6号に伴う記録的な大雨が日本列島を襲いました。弊社のオフィスがある目黒区近辺でも激しい雨が降り、近くを流れる目黒川では「警戒レベル4」にあたる氾濫危険情報が発表されました。都内では、神田川等含め、5河川に同様の警報が発報されました。スマートフォンから鳴り響くアラートに、改めて災害の危険がすぐ身近にあることを痛感した方も多かったのではないでしょうか。 実は今回の大雨、日本の防災にとって一つの「大きな転換点」となる災害でした。 2026年5月29日、気象庁の警報基準がアップデート 大雨が降る直前の2026年5月29日、気象庁は災害リスクをより的確に伝えるため、防災気象情報の発表基準を大きく変更しました。今回の台風6号による大雨は、この新基準が初めて実際に適用されたケースとなったのです。 新たな防災気象情報について(気象庁)https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/keiho-update2026/index.html ニュースのインタビューなどを見ると、この変更に対して様々な受け止め方がありました。 事前に知っていた方からは「危険度の高まりが時系列で予測しやすくなり、避難の判断基準としてわかりやすくなった」と前向きに評価する声が上がっていました。 その一方で、変更がすべての人に浸透していたわけではなく、「入ってくる情報量が多すぎて、結局いま何をすべきなのかかえって迷ってしまった」と戸惑いを口にする方も少なくありませんでした。 命を守るために、「情報の受け取り方」を平時から決めておく 防災情報のアップデートは、私たちの命を守るための進化です。しかし、有事の混乱の中で新しい情報に直面すると、どうしても処理しきれずに足がすくんでしまうことがあります。 情報に振り回されないために、「どの情報が出たら、自分(自社)はどう動くか」というマニュアル(行動基準)を、平時のうちに作っておくことが重要です。 「レベル4が出たら、この作業を中断して全員を帰宅させる」 「この警報が出たら、拠点の状況確認をスタートする」 新しくなった基準をいま一度見直し、自社のタイムライン(防災行動計画)に落とし込んでおくことこそが、今求められている防災意識のアップデートです。 防災のもう一つの盲点「通信の確保」 そして、正しい情報をタイムリーに受け取り、適切な行動を起こすために、絶対に欠かせない前提条件があります。それが「通信環境」です。 どれだけ優れた防災情報が国や自治体から出されても、社内ネットワークの電波が途切れてしまっては、その情報を受け取ることも、社員の安全を確認することもできません。 防災といえば水や食料の備蓄、避難経路の確認に目が向きがちですが、現代のビジネスにおいては「いざという時にも情報が途絶えない通信環境の確保」もまた、重要な防災対策の一つと言えます。 当社では、万が一の通信障害や局地的な電波寸断のリスクに備え、ドコモ・au・ソフトバンクの3キャリアを自動で切り替えて繋がり続ける、BCP対策に特化した通信サービス「スカイベリーpro」を提供しています。 今回の台風を契機に、社内の避難計画の見直しと合わせて、情報インフラという「目に見えない備え」についても、一つの観点として見直してみてはいかがでしょうか。 BCP対策の通信サービス「スカイベリーpro」についてはこちら
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富士山噴火と広域停電、企業の通信BCPに必要なもう一つの命綱
投稿日:2026.06.03
突然ですが、6月3日は「測量の日」であることをご存知でしょうか。土地の高さや形を正確に把握する測量は一見地味ですが、実は私たちの命を守るダイレクトな情報です。 今から35年前の1991年6月3日、長崎県の雲仙普賢岳で大規模な火砕流が発生しました。火砕流や土石流は決して無秩序に流れるのではなく、地図の「等高線」が示す谷筋(低いところ)に沿って高速で流れ下ります。つまり、地形を知ることは、命を守る避難ルートを知ることに直結するのです。 しかし、防災士の視点から企業のリスク管理を見たとき、この雲仙普賢岳の教訓には、現代ビジネスにも通じる「もう一つの重要な現実」が隠されています。 目次 Toggle 災害は「一瞬」では終わらない。都市を襲う火山リスク停電が引き起こす「第2の災害」=通信途絶命を守る地図の線、事業を守る通信のバックアップ長期化する災害時にも、選択肢を。 災害は「一瞬」では終わらない。都市を襲う火山リスク 雲仙普賢岳の噴火活動は、その後約4年半にもわたって続きました。この災害が私たちに突きつけたのは、「災害は一瞬では終わらない」という過酷な現実です。 これは過去の地方の出来事ではありません。日本を代表する活火山である「富士山」がひとたび大規模な噴火を起こせば、その火山灰は首都圏を含む広範囲に降り注ぎます。 火山灰がもたらすのは、交通や物流の麻痺だけではありません。 実は、火山灰が送電線や変電設備に付着することで、「大規模かつ長期的な広域停電」が発生する可能性が指摘されています。 停電が引き起こす「第2の災害」=通信途絶 電力がストップしたとき、企業が真っ先に直面するのが「通信のブラックアウト(寸断)」です。 前回のコラムでも触れた通り、携帯電話の基地局にはバックアップ電源がありますが、それらは数時間から長くても数日しか持ちません。火山災害のようにライフラインの復旧が「長期化」する場合、蓄電池が枯渇した瞬間から、スマートフォンもWi-Fiも一切繋がらない「情報の孤島」が生まれてしまいます。 オフィスに電気が戻らない、スマホも繋がらない、社員の安否も分からない・・・ 災害が長期化する中で事業を継続(BCP)するためには、エネルギーの備蓄(ポータブル電源など)だけでなく、「通信インフラの備えも冗長化(二重化)」しておくことが絶対条件となります。 命を守る地図の線、事業を守る通信のバックアップ 雲仙普賢岳の教訓は、「1本の線(等高線)の読み取りが安全を分ける」ということでした。 これを企業のBCPに置き換えるなら、「1本の通信回線だけに頼るリスクを読み解く」ということになります。 もしメインの通信キャリアの基地局が停電や灰の被害でダウンしても、別のルートや別のキャリアの電波が生きていれば、最低限の情報共有や業務継続は可能になります。 「いざという時」の被害を最小限に抑え、長期戦を生き抜くために。平時から複数の通信キャリアを確保し、自動で切り替わるような「通信の冗長化」を組み込んでおくことは、現代企業における最も実効性の高い“備蓄”と言えるのではないでしょうか。 長期化する災害時にも、選択肢を。 当社が提供する「スカイベリーpro」は、ドコモ・au・ソフトバンクの3キャリアに1台で対応。災害によって特定の通信網が遮断された場合でも、その場で繋がる最適な回線を自動で選択します。 自然災害の脅威から、会社の情報インフラと事業を守るための「冗長化」をご提案します。 火山災害・広域停電時のBCP対策に。「スカイベリーpro」の詳細はこちら
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梅雨・台風シーズン目前。局地的な「通信断絶」から会社を守る、キャリア冗長化の重要性
投稿日:2026.06.02
近年、線状降水帯による局地的な豪雨や、非常に強い勢力を保ったまま上陸する台風が常態化しています。今年も間もなく梅雨、そして台風シーズンがやってきます。 私たちは「災害」と聞くと、国を挙げた大規模な支援が行われる姿を想像しがちです。しかし、実は「局地的な激甚災害」こそ、企業にとってのBCP対策の真価が問われることを忘れてはいけません。 目次 Toggle 局地的な災害ほど「地域差・対応差」が出る明暗を分けたのは「キャリアと場所」の差企業が今すぐ取り組むべき「通信の自衛」「止まらない通信」で、リスクを回避する 局地的な災害ほど「地域差・対応差」が出る 大規模な広域災害では、官民が一体となり、通信インフラの復旧にも総力が挙げられます。しかし、特定の地域に被害が集中する局地的な災害の場合、復旧のスピードや支援の厚さは各自治体やインフラ企業の状況に委ねられる部分が大きく、結果として地域間で大きな差が生じます。 つまり、「国が助けてくれる」のを待つのではなく、企業自らが「通信を維持する術」を持っていない限り、事業停止のリスクは回避できないのです。 2019年、千葉と静岡を襲った「通信の空白」(「令和元年(2019年)台風第15号・第19号の検証レポート」 より) その教訓として語り継がれるのが、2019年の台風15号と19号です。 台風15号では、千葉県を中心に大規模な停電が発生しました。この際、多くの携帯電話基地局がバックアップ電源の枯渇によりダウンし、広範囲で通信断絶が起きました。 続く台風19号でも、静岡県などで河川の氾濫や土砂崩れにより光ファイバー網が切断され、固定通信・移動体通信ともに大きな影響を受けました。 明暗を分けたのは「キャリアと場所」の差 当時の状況で興味深いのは、「A社は繋がらないが、B社は繋がる」「この町内会は全滅だが、隣の町内会は生きている」といった、キャリアや場所、そして時間帯による「通信の明暗」がはっきりと分かれた点です。 これは、各キャリアの基地局の配置や、非常用電源の備蓄状況、さらには復旧ルートの違いによるものです。この事実が示すのは、「単一の通信手段に頼ることは、災害時にサイコロを振るようなもの」だということです。 企業が今すぐ取り組むべき「通信の自衛」 もし自社の拠点や社員の居住地が、運悪く「繋がらないエリア」に入ってしまったら。情報の収集も、指示出しも、顧客への連絡もすべて止まります。 局地的な事態だからこそ、自分たちで備える。その最も有効な手段が、通信の「マルチキャリア冗長化」です。 特定のキャリアがダウンしても、別の生きているキャリアを自動で選択し、通信を継続する。このシンプルな備えが、台風15号や19号のような事態において、事業の継続と停止の境界線となります。 「止まらない通信」で、リスクを回避する 「スカイベリーpro」は、ドコモ・au・ソフトバンクの3キャリアに対応。1台の端末で、その時・その場所で最も安定している回線を自動的に選択して接続します。 梅雨や台風による「もしも」が起きる前に。場所やキャリアに縛られない、強固な通信環境の整備をご提案します。 3キャリア自動切替で災害に強い「スカイベリーpro」の詳細はこちら
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「5月の嵐」が残した教訓。大規模災害時以外でも起こる「局地的な通信障害」への備えとは
投稿日:2026.05.07
直近のニュースから 今年のゴールデンウィーク、列島を襲った「5月の嵐(メイ・ストーム)」。各地で激しい雷雨や突風が吹き荒れ、道路の冠水や交通機関の乱れが相次ぎました。 実はこうした荒天時、ニュースで大きく報じられないレベルで頻発しているのが、落雷や強風による「局地的な通信障害」です。 JAPANローミングの”外側”にあるリスク 先月、災害時の相互接続サービス「JAPANローミング」が開始され、大きな話題となりました。しかし、今回のメイ・ストームのようなケースを考えると、公的な対策だけではカバーしきれない「ビジネスの死角」が見えてきます。 JAPANローミングが発動するのは、あくまで甚大な被害が発生し、携帯5社間で大規模災害、大規模障害とされた場合のみです。一方で、以下のような「日常の延長線上にあるトラブル」では、自力での対策が求められます。 落雷による基地局のピンポイント停止: 近隣の基地局が落雷でダウンし、自社ビル周辺だけ電波が届かなくなる。 通信輻輳(ふくそう): 悪天候で避難者が一箇所に集まったり、帰宅困難者が一斉にスマホを利用したりすることで、回線がパンクし繋がりにくくなる。 局地的な停電: 伝送路や中継設備が停電の影響を受け、Wi-Fiや固定回線が数時間だけ途絶する。 こうした「数時間、特定のエリアだけ」という小規模な障害であっても、業務が止まってしまえば、企業にとっては大きな機会損失に繋がります。 解決策:今、求められる「通信の冗長化」 「JAPANローミングがあるから大丈夫」と過信せず、ビジネスを継続させるためには、自社でコントロールできるバックアップ手段を持つことが重要です。 例えば、当社のBCP通信対策サービス「スカイベリーpro」であれば、以下のようなメリットを提供できます。 キャリアの壁を超えた自動接続: A社の電波が弱まれば、自動的にB社へ。特定の基地局トラブルに左右されません。 大容量・高速通信の維持: 救済措置としての低速なローミングとは異なり、平常時と変わらない速度でWEB会議やクラウド作業が可能です。 工事不要で即導入: 設置するだけで、その日から「通信のシェルター」として機能します。 天候の急変は予測できても、それがいつ、どこの通信設備を直撃するかまでは予測できません。 今回のメイ・ストームを「ただの雨」で終わらせるのではなく、自社の通信環境をアップデートするきっかけにしてみてはいかがでしょうか。 BCP対策の通信サービス「スカイベリーpro」
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震災後の「まち」を先に描く「事前復興」とは?国交省ガイドラインから学ぶ、災害に強い企業の通信BCP
投稿日:2026.05.01
先日、テレビ番組で「事前復興」という言葉が取り上げられていました。皆さんはこの言葉をご存知でしょうか。 通常、防災といえば「被害をどう防ぐか(減災)」に目が向きがちですが、事前復興とは「被災した後のまちづくりを、被災する前に準備しておこう」という新しい防災の取り組みです。 目次 Toggle 1. 「事前復興」の理念:混乱の中で「選択」を間違えないために2. 過去の教訓:阪神・淡路と東日本の「スピードの差」3. 現在の実施状況と課題4. 通信インフラこそ、企業BCPの第一歩事業継続を支える通信の冗長化 1. 「事前復興」の理念:混乱の中で「選択」を間違えないために 国土交通省のガイドラインによると、事前復興の核心は「復興の目標像を平時から共有しておくこと」にあります。 国土交通省:復興まちづくりのための事前ガイドラインについて https://www.mlit.go.jp/toshi/toshi_tobou_fr_000036.html 大規模災害が発生した後、被災地は深刻なパニックとリソース不足に陥ります。その混乱の中で、将来の街の姿をゼロから議論し、住民の合意を得るには膨大な時間と労力がかかります。 「事前復興」は、以下の3つの柱を平時から準備しておくことを提唱しています。 ソフトの準備: 復興の手順や組織体制をあらかじめ決めておく。 合意形成: どのような街を目指すかの「ビジョン」を地域で共有しておく。 データの蓄積: 復興計画の基礎となる地図や地質、インフラ情報を整理しておく。 2. 過去の教訓:阪神・淡路と東日本の「スピードの差」 この取り組みの重要性は、過去の災害対応の差に顕著に現れています。 1995年の阪神・淡路大震災では、神戸市の一部の地域において、震災前から住民による「まちづくり提案」や復興の検討が進んでいました。その結果、被災後わずか2ヶ月で復興計画案がまとまるなど、迅速な意思決定と施行が可能になりました。 一方で、東日本大震災では多くの自治体で被災後に検討を始めたため、合意形成に時間がかかり、結果として阪神・淡路の際と比較して事業の実施が大幅に遅れたという教訓が残っています。この「初動の遅れ」が人口流出や地域の衰退に直結することを、私たちは学びました。 3. 現在の実施状況と課題 現在、東京都をはじめ多くの自治体で「都市復興訓練」が実施されています。机上シミュレーションを通じて、発災から復興までのプロセスを疑似体験し、課題を洗い出す取り組みです。 しかし、国土交通省の報告では、検討が進んでいない自治体もまだ多く、特に「復興を担う人材の不足」が深刻な課題として挙げられています。また、復興の基盤となる「通信環境」などのインフラを、発災直後からいかに維持・確保し続けるかという具体的なスキーム作りも、各組織に委ねられているのが現状です。 4. 通信インフラこそ、企業BCPの第一歩 この「事前復興」の考え方は、企業のBCP(事業継続計画)にもそのまま当てはまります。 復興のプロセスにおいて、行政との連携、社員の安否確認、取引先との調整、そして仮設事務所での業務再開 -これらすべては「通信が繋がっていること」が絶対条件となります。 事前復興の肝は、「普段から使っているものが、いざという時にもそのまま機能する」という状態を作っておくことです。 有事になってから臨時の通信手段を慌てて探すのではなく、平時から冗長化された通信環境を組み込んでおくこと。それこそが、企業における最も実効性の高い「事前復興」対策と言えるのではないでしょうか。 事業継続を支える通信の冗長化 当社では、1台でドコモ・au・ソフトバンクの3キャリアに対応し、通信障害時も自動で最適な回線に切り替えて継続使用することができる、BCP通信サービス「スカイベリーpro」を提供しています。 災害時の混乱の中でも、事業を止めず、迅速な復興へと踏み出すための「止まらない通信」をご提案します。 BCP対策の通信サービス「スカイベリーpro」詳細はこちら
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「待ったなし」のBCP対策。災害時にビジネスを止めないための通信インフラとは?
投稿日:2026.04.21
昨日の東北地方での地震におきまして、被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。 報道でも「今後1週間程度は同規模の地震に警戒が必要」と呼びかけられており、引き続き予断を許さない状況が続いています。さらに、首都直下型地震は「30年以内に70%の確率で起こる」と言われており、企業における災害へのBCP(事業継続計画)対策は、まさに「待ったなし」の状態と言えます。 目次 Toggle 現代ビジネスの生命線は「通信」通信障害に強いBCP回線「スカイベリーpro®」豊富な導入事例お客様の声から生まれた新機種「スカイベリーpro® X(テン)」 現代ビジネスの生命線は「通信」 災害対策において、水や食料の備蓄、避難経路の確認は基本ですが、現在のデジタル化されたビジネス環境においては「通信インフラの確保」が極めて重要です。 従業員の安否確認、顧客への状況報告、データへのアクセスなど、これらはすべてインターネット通信が繋がって初めて成立します。有線LANの断線や基地局の被災によって通信がダウンすれば、企業活動は完全にストップしてしまいます。「通信が止まる=ビジネスが止まる」のが、今の時代のリアルなのです。 通信障害に強いBCP回線「スカイベリーpro®」 こうしたリスクに備えるためのソリューションが、a2network株式会社が提供する「スカイベリーpro®」です 。 3大キャリア対応の冗長化: ドコモ、au、ソフトバンクの3社のSIMを装備しており、通信障害に強い仕組みを採用しています 。 自動切替による高い信頼性: 3大キャリア回線の自動切替により、平時から活用することで災害発生時にも特別な対応不要で通信を継続します 。 豊富な導入事例 「スカイベリーpro®」は、2023年のリリース以来、通信が不安定な空港や屋外イベントでのPOSレジBCP対策、オフィスから離れたアウトドアでの大容量通信や遠隔医療のための車載通信ネットワークなど、通信の安定や冗長化が必要とされるさまざまな場面で活用されています。 導入事例:https://skyberrypro.jp/usecase/ お客様の声から生まれた新機種「スカイベリーpro® X(テン)」 この度、この「スカイベリーpro®」から、既存のお客様よりご要望の多かった機能を搭載した次世代モデル「スカイベリーpro® X(テン)」が登場しました 。導入がさらに容易になり、有事の際も平時も、より便利に運用いただけるよう設計されています。 Wi-Fi 6一体化で導入・設置が容易に: 最新規格の「Wi-Fi 6」を本体に内蔵しました 。別途アクセスポイントを用意する必要がなく機器構成がシンプルになるため、設置スペースの削減と配線トラブルのリスク軽減を同時に実現します 。 運用負荷を軽減する遠隔メンテナンス機能: 遠隔からのファームウェアアップデートやリブート(再起動)が可能になりました 。現場にスタッフを派遣することなくリモートで迅速な処置が行えるため、管理者の運用工数を大幅に削減します 。 超高速通信の実現: 10Gbps対応ポートを搭載し、画像などの大容量通信にも対応する超高速通信を提供します 。 災害の発生そのものを防ぐことはできませんが、事前の「備え」によって被害を最小限に抑え、事業を迅速に立て直すことは可能です。 「あの時、通信のバックアップを用意しておけば…」と後悔する前に。「もしも」のときに途切れない通信サービス「スカイベリーpro®」で、貴社のBCP対策を今すぐ見直してみませんか 。 「スカイベリーpro® X」の詳細についてはこちらをご覧ください。https://skyberrypro.jp/feature/
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東日本大震災から15年、災害時の通信はどこまで進化したのか ― 通信障害の教訓とBCP対策
投稿日:2026.03.11
本日3月11日は、東日本大震災から15年の節目の日です。 2011年の震災では、固定電話や携帯電話を含む通信インフラが大きな被害を受け、安否確認や情報収集が困難になる状況が広範囲で発生しました。 当時、「携帯電話は無線だから災害でも使える」と考えていた人も少なくありませんでした。しかし実際には、基地局の停止や通信集中による輻輳により、多くの地域で通信がつながりにくい状況が発生しました。 それから15年。通信インフラは災害対策を強化し、復旧体制や設備は大きく進化しています。 一方で、通信が社会インフラとしてさらに重要になった現在、災害時の通信リスクはむしろ拡大している側面もあります。 本記事では、東日本大震災の通信障害の実態を振り返りながら、現在の災害対策の進展と、企業BCPの観点で重要となる「通信冗長化」の考え方について解説します。 目次 Toggle 東日本大震災で何が起きたのか ― 通信障害の実態震災の教訓から進んだ通信対策それでも通信は止まる ― 近年の通信障害衛星通信は“万能”なのか災害時通信対策の本質は「冗長化」今すぐにできること参考情報:通信冗長化の構成例 東日本大震災で何が起きたのか ― 通信障害の実態 2011年3月11日の東日本大震災では、通信インフラにも深刻な被害が発生しました。 固定電話では、津波による電柱や通信ケーブルの流出、通信ビル設備の損壊などにより、最大で約100万回線が不通となりました。通信事業者3社合計では、約190万回線が被災したとされています。 また、携帯電話の基地局も大きな影響を受けました。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクなど各社を合わせると、最大で約2万9000局の基地局が停止しました。 さらに問題となったのが「通信の集中」です。 震災直後には多くの人が安否確認のために電話をかけたことで、回線が混雑する輻輳(ふくそう)が発生。 その結果、通信事業者は以下のような大規模な通信規制を実施しました。 NTTドコモ:音声通話の約90%を規制 KDDI:音声通話の約95%を規制 ソフトバンク:約70%を規制 つまり、基地局が無事でも通信がつながらない状況が広範囲で発生したのです。 (出典:総務省「平成23年 情報通信白書」) 震災の教訓から進んだ通信対策 東日本大震災の経験を受け、通信事業者は災害対策を大幅に強化してきました。 代表的な対策としては次のようなものがあります。 ① 基地局の電源強化停電時でも通信を維持できるよう、非常用電源や蓄電池の強化が進められました。 ② 移動型基地局の導入災害時には車両型基地局や臨時基地局を展開し、通信エリアを補完できるようになりました。 ③ 復旧優先エリアの明確化自治体や避難所など、重要エリアの通信復旧を優先する体制が整備されています。 例えば2016年の熊本地震では、約400局の基地局が停止しましたが、役所エリアは約3日で復旧するなど、震災の教訓が活かされた対応が行われました。 さらに近年では、船上基地局やドローン基地局といった新しい通信復旧手段も実用化されています。 それでも通信は止まる ― 近年の通信障害 通信インフラは進化しているものの、通信障害そのものがなくなったわけではありません。 例えば2022年には、国内でも大きな影響を与えた大規模通信障害が発生しました。 ネットワークの複雑化により、小さなトラブルが大規模な輻輳を引き起こし、通信の回復まで長時間を要するケースも増えています。 通信ネットワークは現在、次のような社会インフラとも密接に結びついています。 ATMや決済システム 物流追跡 交通情報 コネクテッドカー 気象観測 そのため、通信障害は単なる「電話が使えない」問題ではなく、社会活動全体に影響を及ぼすリスクとなっています。 衛星通信は“万能”なのか そんななか、近年、災害対策として注目されているのが衛星通信です。能登半島地震時にも避難所の通信等で活用されました。 特に低軌道衛星通信の普及により、これまでより高速で大容量の通信が可能になり、BCP対策として導入を検討する企業も増えています。 しかし、衛星通信にも課題があります。 例えば都市部では、 ビルによる遮蔽 屋上設置の制約 テナントビルでの設置許可 停電時の電源確保 といった運用上の問題が発生する可能性があります。 そのため、衛星通信だけで災害対策を完結させるのは現実的ではない場合もあります。 災害時通信対策の本質は「冗長化」 災害時通信対策で最も重要なのは、単一の手段に依存しないことです。 例えば通信手段には次のような種類があります。 携帯電話回線 光回線 衛星通信 無線通信(MCA無線など) それぞれに特徴や弱点があります。 つまり、災害時の通信対策は、「どの技術が最強か」ではなく、どの通信手段を組み合わせるかという設計が重要になります。 複数の通信経路を用意し、状況に応じて切り替える。 この通信冗長化こそが、企業BCPにおいて最も現実的で効果的な通信対策と言えるでしょう。 今すぐにできること 東日本大震災から15年。 通信インフラの災害対策は確実に進化しました。 しかし、通信ネットワークが社会のあらゆるサービスと結びついた現在、通信障害の影響はむしろ拡大しています。 災害時通信の議論では、特定の技術が「万能な解決策」として語られることもありますが、むしろ重要なのは、「一つの手段に頼らない通信設計」です。 衛星通信、携帯回線、固定回線など、複数の通信手段を組み合わせる「通信冗長化」。 それが、災害時でも業務を止めないための現実的なBCP対策と言えるでしょう。 参考情報:通信冗長化の構成例 災害時通信対策としては、衛星通信に加え、複数の携帯キャリア回線を組み合わせる方式など、さまざまな設計があります。拠点環境や設置条件に応じた具体的な通信冗長化の構成例については、以下をご参照ください。スカイベリーprohttps://skyberrypro.jp/
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大規模イベントで通信障害を防ぐには?仮設発券所で実証された「止まらない通信インフラ」
投稿日:2026.02.19
目次 Toggle 大規模イベント開催時の通信なぜ大規模イベントでは通信障害が起こりやすいのか人の集中による通信回線の逼迫仮設環境ゆえのインフラ制約発券・決済を止められない現実イベント運営に必要な通信対策の条件とは万博シャトルバス発券所が直面した通信課題初日に通信障害が発生、それでも止まらなかった理由仮設イベントで評価された通信インフラの特長複数キャリアによる通信冗長化電源のみで即設営できる柔軟性イベント通信は「コスト」ではなく「リスク対策」イベント・仮設拠点の通信でお悩みの方へ 大規模イベント開催時の通信 大規模イベントや期間限定の催しでは、通信障害が運営全体を止めてしまうリスクが常につきまといます。過去には、大手通信キャリアの回線が2日間以上にわたって停止し、イベント会場でのチケット発券や物販決済に不便を生じた事例もありました。 人が集まる場所ほど通信は不安定になりやすい。それにもかかわらず、イベント運営では通信インフラが後回しにされがちです。 なぜ大規模イベントでは通信障害が起こりやすいのか 人の集中による通信回線の逼迫 イベント会場では、短時間に大量の来場者が同時にスマートフォンや決済端末を利用する。特定キャリアの回線に通信が集中すると、速度低下や接続不良が発生しやすい。 仮設環境ゆえのインフラ制約 期間限定イベントでは、光回線などの恒久的な通信工事ができないケースが多い。結果としてモバイル回線に依存せざるを得ず、通信品質が不安定になりやすい。 発券・決済を止められない現実 チケット発券や物販決済は、通信が止まれば即業務停止につながる。通信トラブルは、来場者の不満だけでなく、運営の信頼そのものを損なうリスクをはらんでいる。 イベント運営に必要な通信対策の条件とは イベントや仮設拠点における通信対策では、次のような条件が求められます。 特定キャリアに依存しない通信冗長化 工事不要で短期間でも設営できる柔軟性 発券・決済用途に耐える安定した通信品質 障害発生時も業務を止めないBCP視点 「WiFiがつながる」だけでは不十分で、“止まらない前提”で設計されているかどうかが重要になります。 万博シャトルバス発券所が直面した通信課題 大阪・関西万博の会場直通シャトルバス発券所は、こうした条件がすべて求められる現場でした。 万博という国際イベントの特性上、日本のスマホ決済を利用できない外国人観光客も多く来場。その結果、発券所では利用者の45%が現金決済となりました。 キャッシュレス前提でも、現金前提でも成立しない。あらゆる決済を確実に処理できる通信環境が必要でした。 初日に通信障害が発生、それでも止まらなかった理由 万博初日、会場内では一時的に通信障害が発生しました。 多数の来場者が集まる中、通信が不安定になる場面も見られました。 しかし、スカイベリーpro®を活用していたシャトルバス発券所では、通信障害は発生せず、 発券・決済ともに問題なく運用が継続されました。 仮設イベントで評価された通信インフラの特長 複数キャリアによる通信冗長化 特定キャリアの障害に左右されない構成により、 イベント中でも安定した通信環境を維持できた。 電源のみで即設営できる柔軟性 スカイベリーpro®は、電源さえあれば即座にWiFi通信を構築できる。回線工事が不要なため、期間限定・仮設設置というイベント運営のニーズと高い親和性を持っていた。 イベント通信は「コスト」ではなく「リスク対策」 通信インフラは、平常時には意識されにくい。しかし、ひとたび止まれば、来場者体験・売上・運営の信頼に直接影響します。 イベントや仮設会場における通信対策は、単なる設備コストではなく、運営リスクを下げるための重要な施策です。 イベント・仮設拠点の通信でお悩みの方へ 短期間・人の集中・発券や決済が必須という条件が重なるほど、通信リスクは高まります。イベントや仮設会場での通信に不安がある場合は、事前に“止まらない通信構成”を検討することが重要です。 拠点環境や設置条件に応じた具体的な通信冗長化の構成例については、以下をご参照ください。 スカイベリーprohttps://skyberrypro.jp/
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衛星通信・スターリンクはBCPの切り札になるのか?ー災害時通信対策と“通信冗長化”の現実ー
投稿日:2026.02.19
目次 Toggle 災害時における「衛星通信」活用のいま衛星通信が注目される背景都市部では本当に有効か?コストと実効性は別問題BCPにおける通信設計の本質“平時も運用できる”ことの重要性おわりに参考情報:通信冗長化の構成例 災害時における「衛星通信」活用のいま 近年、「衛星通信」や「スターリンク」という言葉を耳にする機会が増えました。特に能登半島地震をはじめとする大規模災害時に、地上回線が寸断される中でスターリンクが活用された事例が報道されたことで、BCP(事業継続計画)における災害時通信対策として衛星通信を検討する自治体や企業が急増しています。 通信を統括する総務部門や情シス部門、BCP担当部署にとって、「災害時でも確実につながる回線の確保」は最重要テーマのひとつです。その文脈で、地上インフラに依存しない衛星通信は非常に魅力的に映ります。 では、衛星通信は本当に“万能な解決策”なのでしょうか。 衛星通信が注目される背景 スターリンクに代表される低軌道衛星通信は、従来の衛星電話と比べ高速・大容量通信が可能になり、料金も以前より抑えられるようになってきました。データ量あたりの通信費は徐々に下がり、市場拡大を見据えた価格戦略も進んでいると考えられます。 その結果、これまで「特殊用途」「一部の大企業向け」という印象が強かった衛星通信が、民間企業のBCP対策としても現実的な選択肢になりつつあります。 特に山間部や離島、地方都市など、もともと地上回線の選択肢が限られる地域では、衛星通信は非常に有効な災害時通信手段です。地震や水害で光回線が物理的に損傷した場合でも、空を経由する通信は影響を受けにくいという強みがあります。 「地上が止まっても、空からつながる」この安心感は、BCP担当者にとって大きな魅力でしょう。 都市部では本当に有効か? 一方で、衛星通信の特性を冷静に見る必要もあります。 衛星通信は、その仕組み上「空に向かって広く開けた環境」が必要です。アンテナは衛星との間に遮蔽物が少ない環境でなければ安定した通信ができません。ビルが密集する都市部では、設置場所が屋上に限定されるケースも多く、必ずしも理想的な通信環境が確保できるとは限りません。 実際、海岸近くの開けた場所では問題なく使用できていたものの、都内オフィスへ移設したところ安定しなくなったという声もあります。都市部では高層建築物や周囲の遮蔽物の影響を受けやすい点は見逃せません。 また、自社ビルを所有する大企業であれば屋上設置も比較的容易ですが、テナントビル入居企業の場合、アンテナ設置の許可や配線工事など、調整事項は少なくありません。単に「導入費用が下がった」という理由だけで判断できるものではないのです。 コストと実効性は別問題 衛星通信の導入を検討する際、比較されるのは主に以下の観点でしょう。 初期費用・月額費用 通信速度・データ容量 災害時の稼働実績 しかし、BCP視点でより重要なのは「自社環境で確実に機能するかどうか」です。 ・設置スペースは確保できるか・停電時の電源確保はどうするか・屋上設置の場合、機器保守は誰が行うのか・通常時はどう運用するのか これらを具体的に検討しなければ、いざというときに“使えない設備”になってしまう可能性もあります。 災害時通信対策は、「理論上つながる」ことよりも、「自社で確実に運用できる」ことの方がはるかに重要です。 BCPにおける通信設計の本質 BCPにおける災害時通信対策は、単一の強力な手段を導入することではなく、「通信の冗長化」をどう設計するかにあります。 衛星通信は確かに有効な選択肢のひとつです。しかし、都市部に拠点を置く企業や多拠点展開する法人では、携帯電話回線など地上インフラとの組み合わせも視野に入れるべきでしょう。 携帯電話回線は、三大キャリアが災害対策を強化しており、基地局の無停電化や移動基地局の投入など冗長化が進んでいます。エリアカバーも広く、平時からの運用が容易という強みがあります。 衛星通信か、携帯回線か。二者択一で考えるのではなく、「どう組み合わせるか」という視点こそが、現実的なBCP設計につながります。 “平時も運用できる”ことの重要性 災害時通信対策で見落とされがちなのが、「平時も運用できるか」という観点です。 非常時だけ使う設備は、操作に慣れていない、設定が古い、電源管理が不十分などの理由で、いざというときに機能しないケースが少なくありません。 BCPは机上の計画ではなく、実際に使える仕組みでなければ意味がありません。 ・平時から通信経路として活用できるか・自動で切り替わる仕組みになっているか・特別な訓練を必要としないか これらの視点で通信設計を見直すことが、真に機能する災害時通信対策につながります。 おわりに 衛星通信やスターリンクは、BCPにおける災害時通信対策として大きな可能性を持つ技術です。特に山間部や地方拠点では、有効な選択肢となるでしょう。 しかし、都市部やテナント環境では、設置条件や運用面まで含めた慎重な検討が不可欠です。 重要なのは、「どの技術が優れているか」ではなく、「自社にとって最適な通信冗長化設計は何か」を考えることです。 単一の解決策に依存するのではなく、地上回線と衛星通信を含む複数手段の組み合わせを前提に、平時も運用できる仕組みを構築すること。それが、実効性のあるBCPの本質といえるでしょう。 参考情報:通信冗長化の構成例 災害時通信対策としては、衛星通信に加え、複数の携帯キャリア回線を組み合わせる方式など、さまざまな設計があります。拠点環境や設置条件に応じた具体的な通信冗長化の構成例については、以下をご参照ください。 スカイベリーprohttps://skyberrypro.jp/
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内航船の通信コストは見直せる?人手不足時代に求められる「通信福利厚生」という選択肢
投稿日:2026.02.19
目次 Toggle 「通信福利厚生」という選択肢遠洋船と内航船では事情が違うトライアルで見えた“想像以上に拾える”地上回線通信冗長化がもたらす3つの価値① コスト最適化② 通信の安定性向上③ 乗組員満足度の向上重要なのは「自動切替」と「運用の簡便さ」内航船だからこそ、再設計の余地がある通信は“コスト”から“戦略”へ 「通信福利厚生」という選択肢 近年、船舶業界では人手不足が深刻化しています。特に内航船を運航する事業者にとって、若手乗組員の確保は大きな経営課題です。 いまどきの若い世代にとって、「常時通信できる環境」は特別なものではありません。陸上ではスマートフォンが常にオンラインであることが当たり前。動画視聴、SNS、家族との連絡―それらが制限される環境は、働く場所として選ばれにくい時代になっています。 そのため近年、船内通信環境の整備は“業務インフラ”であると同時に、“福利厚生”の一部と捉えられるようになってきました。 しかし、ここで大きな壁となるのが通信コストです。 遠洋船と内航船では事情が違う 遠洋航海を行う外航船の場合、常時接続を望むならば、スターリンクなどの衛星通信サービスの導入はほぼ必須です。外洋では地上の携帯電話回線は利用できないため、選択肢が限られます。 一方、日本には多数の「内航船」が存在します。内航船は日本近海や沿岸部を中心に航行するため、航路によっては陸上の携帯電話基地局の電波を受信できるエリアが相当時間存在するという特徴があります。 ここに、通信コスト最適化の可能性があります。 「常に衛星通信のみを使用する」のではなく、 沿岸部では地上携帯回線を活用 圏外エリアでは衛星通信へ自動切替 という構成ができれば、通信費を抑えつつ、常時接続環境を確保できるのではないか―。 この仮説をもとに、ある内航船でトライアル検証を行いました。 トライアルで見えた“想像以上に拾える”地上回線 実施したモニタリングでは、一定期間にわたり 航行ルート 地上携帯回線の受信状況 通信安定性 を計測しました。 その結果、沿岸部航行中は想定以上に安定して地上回線を受信できる時間帯が存在することが確認されました。 もちろん、海況や距離、キャリアによる差はあります。しかし「内航船はほぼ常時圏外」という先入観は、必ずしも正確ではないことがデータで示されました。 つまり、 内航船においては、衛星通信“のみ”という設計が最適解とは限らない ということです。 通信冗長化がもたらす3つの価値 船舶における通信冗長化は、単なるコスト削減策ではありません。 ① コスト最適化 地上回線を活用できる時間帯を取り込むことで、衛星通信の使用量を抑制できる可能性があります。長期的に見れば、これは経営インパクトのある差になります。 ② 通信の安定性向上 衛星通信が一時的に不安定になった場合でも、地上回線へ切替可能な構成であれば、業務通信の継続性が高まります。BCPの観点でも有効です。 ③ 乗組員満足度の向上 若手人材の確保において、「通信が使える」という環境は重要な判断材料です。 家族との連絡 SNS利用 動画視聴 これらが可能な環境は、乗船への心理的ハードルを下げます。通信環境は、もはや“ぜいたく”ではなく“働く条件”の一部になりつつあります。 重要なのは「自動切替」と「運用の簡便さ」 とはいえ、船舶で複数回線を扱う場合、 切替操作が煩雑 設定が難しい 管理が属人化する といった課題があると、現場負担が増してしまいます。 そのため重要なのは、 地上回線と衛星回線を自動判定 最適な回線へ自動切替 既存ネットワーク構成に組み込みやすい設計 といった“運用前提の設計思想”です。 トライアルでも、単なる受信テストではなく、実運用を想定した構成で検証を行いました。 内航船だからこそ、再設計の余地がある 内航船は日本の物流を支える重要インフラです。しかし通信設計については、「従来どおり」の延長で構成されているケースも少なくありません。 いま一度、 本当に衛星通信のみが最適なのか 地上回線を活用できる航路ではないか 通信を福利厚生として再設計できないか という視点で見直すことで、コストと人材確保の両面にメリットが生まれる可能性があります。 通信は“コスト”から“戦略”へ 人手不足が続く中、船舶運航業においては 労働環境の改善 若手採用強化 安定運航体制の構築 が経営課題となっています。 通信環境は、そのすべてに関わる要素です。 衛星通信と地上回線を組み合わせた冗長化という考え方は、内航船において特に検討価値のあるアプローチといえるでしょう。 ※船舶向けに地上回線と衛星回線を自動制御し、冗長化構成を実現するソリューションについては、当社サービス「スカイベリーpro」にて詳細をご紹介しています。▶ https://skyberrypro.jp/