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BCPコラム

投稿日: 2026年8月10日

熊本での地震を受けて考える「南海トラフ臨時情報」と「北海道・三陸沖後発地震注意情報」の違いと企業の備え

※こちらのブログは通信業界歴15年の防災士が書いたものです※

去る7月28日、熊本県にて最大震度7を観測する大きな地震が発生いたしました。被害に遭われた皆様、ならびにご家族・関係者の皆様に心よりお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い平穏な生活の回復を心よりお祈り申し上げます。

直近でこうした大規模な地震が発生すると、企業の防災・BCP担当者様におかれましても「次に自社が対象エリアに入った場合、どう動くべきか」と緊張感が高まっているかと思います。

日本には、過去の大地震の経験から運用が始まった重要な巨大地震の情報が2つあります。それが「南海トラフ地震臨時情報」「北海道・三陸沖後発地震注意情報」です。

2024年8月には日向灘の地震を受けて運用開始以来初めて「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表され、2025年12月には青森県東方沖の地震を受けて「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が初めて発表されました。

名称や目的が一見似ているこの2つですが、「発表される条件」や「企業・従業員に求められる行動」には決定的な違いがあります。今回は、この2つの情報の正しい理解と、発表時に企業が取るべき行動について解説します。

【一目でわかる】2つの防災情報の違い(比較表)

現代の科学技術をもってしても「いつ、どこで地震が起きるか」を確実・ピンポイントに予知することは不可能です。しかし、「一度大きな地震(先発地震)が起きた後、その隣接領域で時間差でさらに大きな巨大地震(後発地震)が連続して発生する確率が高まる」ことは科学的な事実です。

これらの情報は、次に起きるかもしれない巨大地震に備え、一時的に警戒フェーズを引き上げるために発令されます。

比較項目南海トラフ地震臨時情報北海道・三陸沖後発地震注意情報
対象エリア静岡県〜宮崎県の太平洋側等(南海トラフ沿い)北海道〜千葉県の太平洋側
情報の段階(ランク)3つのキーワード(巨大地震警戒/巨大地震注意/調査終了)1つの警戒レベルのみ
発表条件巨大地震警戒:M8.0以上が発生
巨大地震注意:M7.0〜8.0未満が発生、またはゆっくりすべり観測
想定震源域でMw 7.0以上の地震が発生
事前避難の要・不要警戒:津波避難が間に合わない地域は1週間の事前避難が必要
注意:事前避難は不要
不要(日常業務・生活を送りながら準備)
警戒・対応期間1週間(巨大地震警戒の場合、事前避難期間)発注から1週間程度

押さえておくべき「ここが違う!」2つのポイント

1. 「事前避難」が発生するのは南海トラフ(巨大地震警戒)のみ

最大の物理的違いは「事前避難」の有無です。

「北海道・三陸沖後発地震注意情報」や「南海トラフ(巨大地震注意)」の場合、ただちに業務をストップして避難する必要はありません。通常業務を続けながら準備を整えます。一方、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)」が出た場合のみ、津波到達が早く避難が間に合わない地域の住民・事業所は1週間の事前避難が必要となります。

2. 南海トラフには「判定のランク」がある

「北海道・三陸沖後発地震注意情報」は基準を満たすと一律で発表されますが、「南海トラフ地震臨時情報」は観測された現象の規模やプレートのすべり状態により、「警戒」「注意」「調査終了」とレベルが分かれます。

情報が発表されたら、企業・従業員はどう動くべきか?

発表からの「1週間」、企業として社内に周知し実践すべき行動リストです。

北海道・三陸沖後発地震注意情報、および南海トラフ(注意)の場合
  • 事前避難は不要ですが、業務を継続しながら「いつでも逃げられる態勢」を1週間キープします。
  • 避難用リュックや備蓄品、防災用品をすぐ持ち出せる場所に配置する。
  • ハザードマップや社内の避難ルートを再確認し、「揺れたらどこに、どう逃げるか」を部署内で共有する。
  • 緊急速報メールや防災アプリの音量を上げ、就寝時や勤務中も即座に気づけるようにする。
南海トラフ(巨大地震警戒)の場合
  • 対象地域の事業所・住民: 津波から逃げ切れない可能性がある指定地域の方は、安全な場所へ1週間の事前避難を開始します。
  • それ以外の地域の事業所・住民: 事前避難は不要ですが、上記と同様に即座に避難できる態勢を完璧に整えた上で、通常の業務・生活を送ります。

まとめ:過度にパニックにならず「一歩だけ警戒を上げる」

先発地震の直後にこのような注意情報が出されると、社内も緊張し焦りがちになります。しかし、実際に後発地震が続けて発生する確率は、世界の過去事例を見ても「100回に1回程度(約1%)」であり、確率として非常に高いわけではありません。

過度に事業をストップしたりパニックになる必要はありませんが、「万が一発生した際の被害が甚大であるため、念のために警戒フェーズを1歩上げるための仕組み」であることを正しく理解しておくことが大切です。

そして、こうした1週間の「警戒フェーズ」において最も重要になるのが、「万が一の事態が発生した瞬間に、社内や家族と確実に連絡が取れる通信手段の確保」です。

どんなに避難準備を整えていても、後発地震によって基地局や地中の光回線がダメージを受け、通信が途絶えてしまっては、安否確認も次の指示出しもできなくなります。通常の業務を続けながら警戒レベルを上げる1週間だからこそ、自社の通信インフラが「複数キャリア対応になっているか」を今一度点検しておくことをお勧めします。

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当社の「スカイベリーpro」は、ドコモ・au・ソフトバンクの3キャリアに1台で自動対応する据え置き型の通信BCPデバイスです。

「南海トラフ臨時情報」や「後発地震注意情報」が発令された警戒期間中も、オフィスの通信ラインを確実にバックアップ。万が一、本震や後発地震が発生して特定のキャリアで障害が起きても、その場で生きている最適な回線に切り替わって社内の情報伝達を維持します。

正しく恐れ、万全の備えを整えるための情報インフラとして、ぜひ導入をご検討ください。

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